日刊ゲンダイ(7月30日付)に尾木直樹のコメント掲載
投稿日:2008年7月31日 カテゴリ:コメント
川口父親刺殺事件は他人事か? 中学生の娘に言ってはいけないこと
会社員の父親(46)は「勉強しろ」と言う。中3の長女(15)は〈うっとうしい〉と感じながらも、「はい」と答えていた。親子の会話はあまりなかったという。長女は19日未明、埼玉県川口市の自宅で、父親の胸を包丁で数回刺して殺した。娘を持つ身としては、無関心ではいられない。
【尾木直樹のコメント】
思春期の女の子は父親が嫌い。これは大前提です。女性として成長していく過程で、異性である父親に反発し始める。会話が成立しなくなるもの当然で、気にすることはない。ただ、私も経験者だから分かりますが、娘のトゲトゲしい態度についムカッとする。「その態度は何だ!」と怒鳴りつけたくなる。しかし、そうやって素直で従順な女の子を求めようとする父親の押しつけが、娘の心を閉ざしてしまうのです。
(――言うべきことは言えばいいが、どう言うかが重要だ。)
どんな場合でも使える言葉が「どうしたの?」。娘は何も答えないかもしれないし、何か答えるかもしれない。それより言いたいことがあればいつでも聞く、という親の姿勢をアピールすることに意味があるのです。