朝日新聞(3月17日付・東海版)で尾木直樹のコメント掲載
投稿日:2008年3月21日 カテゴリ:コメント
学力テスト・犬山市08年度も不参加
全国学力調査(学力テスト)をめぐり、愛知県犬山市の田中市長は16日、教育委員の増員を市議会3月定例会に提案しないことを正式に明らかにした。市長は朝日新聞のインタビューに応じ、2回目となる08年度調査への不参加が確定することについて、「『断念』ではなく決断した」と述べた。市民の様々な意見を採り入れることをねらいに保護者に教育委員になってもらい、将来の参加もにらんで委員数を増やす検討を続けることも明らかにした。
【尾木直樹のコメント】
保護者らの不安吸い上げ議論を
全国学力調査そのものがクローズアップされすぎて、保護者の不安や現場の声を吸い上げることができなかったのではないか。本来、議論されるべき話が議論されずに対立だけが深まったように見えてしまっている。このことは現場の教師や児童、生徒に最もよくないことだ。
全国学力調査について、犬山市教委は抽出による調査も国に求めたと聞いている。(対象学年の全員を対象とする)悉皆調査を再び行おうとする国に問題がある。犬山の後に不参加の自治体が続かないのは、日本という国の教育のあやうさを示している。