読売新聞(5月16日付)に尾木直樹のコメント記事掲載
投稿日:2009年5月22日 カテゴリ:コメント
教育ルネサンス 検証 橋下改革7 補講・合宿で進学強化
東大、京大合格者300人―。そんなスーパー進学校が誕生するかもしれない。
大阪市淀川区の府立北野高校。手塚治虫、梶井基次郎ら数々の才人を輩出した創立136年の名門は、府内屈指の進学校としても知られる。
4月の昼休み。3年生の教室で、生徒6人が前回の数学演習で出された問題の解答を黒板に書き始めた。通常より長い65分の授業時間を少しでも無駄にしないよう、チャイムと同時に教諭が解説を始められるようにするためだ。
始業時間は午前8時10分。土曜も大半の生徒が登校し、補講を受ける。3年生の場合、夏休みは20日しかなく、残りは授業に充てられる。
2008年度、京都大学と大阪大学に計111人(現役74人)が合格した。男子生徒は「授業をしっかりやれば、第一志望に受かるはず」と信頼を寄せる。
土曜補講を後押しするのが、府教委が昨秋創設した特殊勤務手当だ。以前は教員が無償で行うしかなかったが、現在は「6時間以上の土曜勤務で日額2900円」などの基準で支給されている。教員らは「金額はわずかだが、現場の努力に報いようという姿勢を感じる」と歓迎する。
【尾木直樹のコメント】
こうした取り組みには「府立高校の予備校化」との反発も強い。ある校長は「難関大志望者が優遇されるだけ」と批判。
尾木直樹は「部活や行事で生徒を伸ばす公立の利点が失われる」と警鐘を鳴らす。