産経新聞(8月18日付)に尾木直樹のコメント掲載
投稿日:2010年8月19日 カテゴリ:コメント
高槻市の小3女児自殺 9歳以下の自殺ごくわずか
文部科学省の調査によると、昭和52年から平成21年までの32年間で12歳以下の自殺者は194人で、年平均約6人と限られている。さらに9歳以下の自殺は厚生労働省の人口動態調査でみると、昭和25年から平成20年までの58年間で14人とごくわずかだ。このなかには今回と同じ8歳で命を絶ったケースがあったという。ただ、子供の自殺は社会的にも影響が大きいことから、国は教育現場に十分な対策を呼びかけている。子供の自殺問題をめぐっては、平成18年に自殺対策基本法が成立したのを受けて、文科省が有識者からなる専門家会議を設置。昨年3月、学校現場向けに自殺予防策マニュアルをまとめた。マニュアルでは、子供は死に対する意識が十分に育っておらず周囲からの影響を受けやすいこと、リストカットなどの自傷行為が自殺につながる危険性などを明記。「自殺を特殊な問題と片付けず、大切な課題として向き合うべき」としている。
【尾木直樹のコメント】
一般的には思春期前の小学生が自殺する場合、中高生のように深い葛(かっ)藤(とう)に悩んだ末にというより、落ち込んだ気持ちのまま衝動的に行為に及ぶことが考えられる。今回のケースがどうかは分からないが、慎重に動機の解明を進めていくべきだ。