2009/9/10 Thu.
投稿日:2009年9月10日 カテゴリ:虹の小噺
昨日、NHK-BS1「きょうの世界」に尾木が生出演いたしました。「ヘリコプターママ」という言葉は知っていましたが、百聞は一見にしかず、映像を通してみるとインパクトが全然違いますね。子どもに尽くすことに生きがいを感じ、大学生の息子から「秘書ママ」と呼ばれて喜ぶ様子に「・・・」。息子たちのメールや手紙はすべて“ヘリママ”が眼を通し(パスワードもすべて知られている!)、論文の添削からスケジュール表の作成、銀行口座のチェック、大学の出席状況まですべてを管理。その“ヘリコプターぶり”は私の予想をはるかに超えるものでした。共依存的な親子関係はもはや日本の専売特許ではなくなったようです・・・(-_-;)
アメリカといえば、昨日オバマ大統領が全米の子どもたちに向けて演説を行いました。一部、保守派の反発もあって内容が変更になったようですが、そのメッセージは至極真っ当でストレートなもの。
「あなたたち一人一人がみんな得意なことをもっている。一人一人みんなに何かできることがある。そして、あなたがたにはそれが何であるか、自分で発見する責任がある。それを見つけるチャンスこそが教育によって提供されるのです」
「学校をドロップアウトして、良い仕事にドロップインすることはできない。勉強し、訓練し、学ばなければならない。これはあなたたち自身の人生や将来のために重要なだけではない。あなたたちが教育から得るものは、まさしくこの国の未来も左右する」
先日観たアメリカの更生学校(在籍校で問題を起こした子どもたちが学ぶためのオルタナティブスクール)のドキュメンタリー「EXIT」では、校長が生徒たちに「I am somebody」(私には価値がある)というフレーズを暗誦させ、学校から送り出していました。家庭環境が厳しく、すぐにドロップアウトしそうになる生徒たちをサポートしていくことは並大抵のことではありません。それでも、子どもたちによりよい未来と選択肢をつくるために日々奮闘する教師たちの姿に、胸が熱くなりました。日本もアメリカも教育問題が山積しています。教育は「未来への投資」といった人がいますが、ぜひとも国が真剣にそして積極的に「投資」をしてもらいたいものです。(W)
★NHK「EXIT」のサイト:http://www.nhk.or.jp/exit/index.html